再就職の話題とか、転職の話題とか、何かといつも「就職ネタ」というのが飛び交っているのだけど、結構業種によってもまちまちだし、年齢によっても変わってくるし。私が10代の頃なんて就職のための授業(全然意味なかった)なんてのもあったし。

 もうちょっと就職についての考え方がまとまっていても良いと思うんだ…。


■就職活動は戦

 戦です戦。戦で大事なのは何か。勇気なのか。筋力なのか。

 個人で戦うことならば武勇についての話になりますし、就職の授業でも個人の武勇推しで教えます。

 でも戦です。就職は。戦は知略がもちろん関わってきます。ところがこの知略部分はなぜかあまり広まりません。就職対策を教える人は個人の武勇しか考えてないんでしょうか。とても疑問です。


■やる気と根性

 まず、これらを武器に出来るのは、初めての就職とか、バイトくらいかと。やる気だけは人一倍ありますとか。やる気なんて、恋人に振られたり、親が死んだり、希望する部署に行けなかったりするだけで、すぐ落ちます。

 何の担保もにもならない。でも若ければ。若ければまだこれだけが武器でもなんとかなります。

 しかし社会人の就職活動、再就職などにおいてはあまり効力がありません。後述。


■活動履歴

 学生時代のサークル活動とか、何かの賞をとったとか、学会でうんだらかんだらとか。若い頃の就職面接では「やる気」を証明する履歴として活用できます。言葉の裏付け。学生時代においてはこれは優秀な効力を発揮します。

 では社会人ではどうなのか。

 前職で何をしてきたのか。どんな立ち位置だったのか。どんなプロジェクトを動かしていたのか。何人規模を管理していたのか。どの場所を担当していたのか。当時の上司の評価はどうだったのか。

 などなど。より、貴方を雇う場合の企業の利益についての考え方になってきます。社会人経験を経てこの辺の受け答えが出来ないと不味いわけです。年齢があがるほどに、ここの受け答えを出来るキャパが無いと、就職というのは難しくなってゆく…。


■専門技術・知識

 上記のものを別に満たしていなかったとしても、特化した技術や専門知識を盛っているなどすれば、ハマるところにはガチっとハマるものです。これも後述しますが、企業が抱えている問題についての弱点を補強する人材になれば良いわけです。

 むかーーーしから言われている通り、手に職がなんでもいいから一つあるというのは、就職において有利なのです。それが出来れば専門性が高くて、ライバルが少なくて、需要がある・これから伸びる、みたいな技術だとグンと価値は上がりますね。

 これが無いとなると、新卒はともかく、再就職組は年齢が増すごとに就職難易度が鬼のように上がっていく。

 逆にこれに極振りしていると、需要とマッチすれば就職に超有利だし年収も跳ね上がる。


■キャラクター性

 個人事業ではなく会社は組織なので、人間性・キャラクター性というのはかなり重要要素だったりします。技術なくても、キャラクター的に愛されるから、いろんな現場などに行けるようになる。技術というのは結局場数さえこなせば身につくものだったりもする。

 だから実はこのキャラクター性というやつは就職するのにはとっても有効武器だったりします。これに磨きをかけてる人であんまり不幸な人って見たことがない。年取っても使える武器です。流石に年取ったらそれだけでも困りますが。


■広報性

 これまでは個人の武に関する話でしたが。ここからもう少し戦略に寄った話。

 広報性というと、貴方を雇うことによって会社がどんな知名度を獲得するのか。どんな発信力を手に入れるのか。Twitterで特定界隈では名のしれた人雇って、引き続きアカウントでも発信してどうぞー、みたいな場合は、企業側が広報能力を手に入れた、という価値観になります。

 別にネット上じゃなくても、同業種での顔の広い人とか、良く居ますよね。就職戦略としては、この辺を普段から意識しながら活動していると食いっぱぐれなくなったりするなぁと感じます。

 若いうちからこの広報性がある人で困ってる人は見たことないし、年取っても使える非常に重要な手札ですから、これを育てずして社会を生き抜くのは困難であると感じます。


■推薦者

 古来(?)より推薦者というカードは大変に効果的です。なんせ「はじめまして」から相手のことを知るよりも、気心の知れた相手からの紹介であれば、信用に至るまでの壁がグッと低くなりますから。恋人作りも、友達からの紹介の方がうまくいきやすいって話はよく聞きますよね。

 より影響力のある推薦者を見つけてはつなぎとめるというのを時々やっておくのが、人生のリスク回避にも繋がるし就職にも使えますね。


■お金と直結するコネクション

 戦国時代のドラマとかだと、自分の土地を差し出したり石高を売りにしたりしますよね。就職するというのなら、企業が何で出来ているのか今一度考えるべきでして。企業は当然お金があるから成り立ちます。

 人・技術、など諸々もちろん複合的な要素で成り立ちはするものの、企業というのは営利団体であって、お金があるから成り立つ側面が強いわけです。

 だからこの企業の利益に直結する仕事を紹介出来るとか、取引先を紹介出来るとか、売上のある事業を持ってこれるとか、なんなら出資できるとか。そういった能力があると強い。ていうか重宝される。

 割と軽々しく「自己投資」という言葉が流行ってますが、本当に自己投資するならば、企業に自分を高く売るために何をするのか、というのが本当の投資方法であります。それ考えながらやりたいことやって、遊びたいだけ遊べばいいだけというか。


■その企業の弱点を補う力

 就職は戦であり戦略がものを言う。その企業が今何を求めてるのか。どこと繋がりたいと思っているのか。何が不足だと思っているのか。

 企業の目的は営利活動であり、その営利は「世の中の問題や不満点」などを解消することによって得られる。個人が就職するとしても、企業の問題点・不満点等々は何なのか?これをしっかり研究して、そのうえで面接に望む。

 技術はあるのに他の分野に行けないとか、最近成長したからマネージャーが不足してるだろうとか、知名度はあるけどその知名度を広げるプロダクトが無いとか。

 私は御社のこれとこれの問題を解決出来ると思います。こういう手段を持っています。と。


■まとめ・就職攻略法

 やる気とかはまぁ合ってもなくても良くて。見栄えとしてはもちろん「ある」と言っておいた方が良く。その上で企業の利益になりそうな活動履歴を語れて、人に好かれる愛想を振りまけて、専門的な技術などある程度持っていて。

 そんでもってネットなり同業種なりに広報力もあって、収益に直結する取引先とか事業とか提案できて、企業のことをしっかり調べ上げて自分が入る余地まで研究して。出来れば推薦者も居るならもう最高。あと学歴とかもある程度あると潜在的な期待値は高まる。

 と、ここまで考えて生活していれば大丈夫きっと。自分への投資をしっかりしているということ。何一つ考えていないなら今すぐどれかを埋めていこう。

 就職は戦。 戦に勝つには敵を知り、己を知ること。

 私は残念ながら?起業してからようやくこの辺をフラットに考えられるようになった。多分もう就職しないんだろうけど、就職するとなったらこの辺を相手企業に提案するくらいは当たり前に出来るようになっておこうと思った次第です。うぅ、就職は大変だ。
VALUはじめました
https://valu.is/majikuzu
色々理解してる最中。何かやるかも。
まじめ系クズこと、まじクズが日々経営者として奮闘する記録をブログよりも濃厚に残すかもしれないし、私のブログ活動以外の側面をこちらは色々と出していこうかな…?
フォローだけでもいただければ~