酒を呑むことが生きがい、みたいな人は世の中に一定数居て。彼らは往々にして絡み酒だったりする(注:私調べ)

 絡み酒に遭遇したとき、どうしたらいいのか。私なりの対処法。



■絡み酒は、語りたい

 私個人の感想なのであくまで「あぁそういう考え方もあるのね」と思って貰えれば。

 私に絡んでくる絡み酒は大体、喋りたがる。とにかく喋りたがる。説教したがる。私のこことそこがダメだというのを指摘したがる。私自身、そういうのに露骨な反論などしないから、でしょう。

 とにかく私は酒飲みとって「絡んでも面倒くさくない奴」になっている。このキャラを矯正することが目的の記事ではない。

 その絡み酒たちは往々にして、とにかく「語りたい」。もうとにかく、語りたい。

 ラバーダッキングという、誰かに話しかけることで自分の言葉を整理する方法があるのだけど、まさにそれをやっている状態。

 つまり絡み酒の本質は、私個人に語りかけているわけではない。「私のような人間」を題材に、語りながら自分の言葉をまとめている。ゴム製のアヒルのおもちゃ相手にでも出来る手法。


■相手の言葉を真正面から受け止めてはいけない

 つまりは、相手の言葉を真正面から受け止めてはいけない。相手は「私」を見ているわけじゃなく「私みたいな人」を見ている。加えて酔ってる。言葉の力加減も忘れている。

本人がどれだけ「俺は簡単に酔わない」なんて言おうが、アルコールは脳機能を低下させ、通常時の判断力を奪う。そんな相手の言葉を真に受けてはいけない。

 受け流す。いやーたしかにたしかに、おっしゃるとーり、ごもっとも、わかります、と、


■反論しない

 相手は基本的にラバーダッキングをしたいのだから、ゴム人形が反論などしてはいけない。相手は自問自答しながらも、マウント出来るゴム人形をボカスカ殴ってすっきりしているのだから。おもちゃが反論したら怒る。

 もっとも、こちらも人間だから、逆鱗に触れることがあったのならば反撃しても良いとは思う。でも基本的には反論しても泥沼化する。泥沼化すると更に酒が増える。時間も長くなる。


■逆に相談する

 相手は粗を探して、語りたいわけだから、その粗をこちらからみせる。相談するということは、粗をみせる手段として効果的なのが、相談を持ちかける。口が軽くなっているので意外と本質的な解答が返ってきたりする。相手の懐に入り込む手段。単にサンドバッグにされるよりは有益な情報が聞けたりする。


■酒をつぐ 相手が見てる時だけ飲む

 ともかく、相手に飲ませる。酔わせる。酔う神経がぶっ壊れてる人も居るけど、飲ませる。飲ませないと、飲ませられる。飲ん兵衛は、のみっぷりが良い人間が好き。緩急をつけて飲む。バカ正直に飲み続けてはいけない。絡んできた張本人に目の前の酒は全て飲ませることを使命と考える。


■頃合いを見て引ける

 相手が自分の言葉が整理できたり、殴ってても面白くなくなってきたら、飽きてきたら、頃合いを見て引ける。対処完了。


■どうしても避けられない酒コミュニケーション時の対処法です

 酒をコミュニケーションの潤滑油とするコミュニティは一定数あります。私も別にそれはいいことだと思います。だけど限度があるし、酒は容易に限度を突破してきます。その限度を超えた時に、対処出来るようにしておかないと、潰れちゃう。

 そして酒で潰れた人間なんてのは、事情を知っている人以外にとっては、みっともない奴、なのです。酒は適度に飲みながら上手くひょいひょいと交わす、スポーツなのです。

 上手く切り抜けなければ、アル中まっしぐらです。

失踪日記
吾妻 ひでお
イースト・プレス
2005-03-01