どこの界隈にも必ず一人や二人は居る、アドバイス屋さん。部活の卒業した先輩現象とでも呼ぶべきか。彼らは何故上から目線のアドバイスを、わざわざ行ってしまうのか。


■自分が上だと思われたい

 相手を低きに見ることによって、自分が優位の立場にあるということを証明したいタイプです。人は他人よりも良い環境や能力や実績になどを手にすることによって、無意識に自分が他人より優れているという安心感や自信を得ます

 アドバイスするという行為は、その自分の優位性を言葉に乗せて相手に伝えることによって、より明確に自分が相手よりも格上であるというのを見せつける行為につながります。


■相手を貶めて自分を上にあげたい 自分に自信が無いタイプ

 「だからお前はダメなんだよ」的な批評タイプのアドバイスは、よく目にします。ウチのブログにも結構定期的にコメントいただきます。「あぁ、だからお前は一生クズなんだよ 普通の人間は○○というように考える」的なありがたい言葉をいただきます。

 相手を貶めたり見下した上でアドバイスする人は何を考えているのかといえば、自分の自信の無さを自分より下の人間を見つけることで発散しているわけです。

 しかしただ非難するよりも、そこに「アドバイスを添える」という行為によって、「自分が他人をけなす人間」ではなくて「他人をけなしながらもアドバイスをする人間」というような持ち上げが出来るようになります。

 これらは自信の無さが起因しています。他人を非難するとき、人は大抵自分の見たくない姿、蓋をしていたい自分の本性、などを見つけた上で相手をぶん殴ります。

 そもそも普通の人間が私のようなクズを見つけて「お前はクズだな消えろ」みたいな事を言うかという話です。普通の人は私みたいなゴミクズには見向きもしません。無視です無視。存在を認識すらしない。構うだけ時間の無駄。

 自信が無いから他人を貶めて、だけど自分が悪者になりたくないから自分はまともな考え方が出来るのだとアドバイスをする。これが他人を貶めるタイプのアドバイザーです。

 生真面目な人はこのアドバイザーの言葉に耳を貸して、アドバイザーの言いなりになってしまいます。心を壊してしまいます。


■尊敬されたい

 自信のなさに繋がる話ですが、上から目線のアドバイスは、単に自分が尊敬されたいという願望から発生するものであったりもします。自分が尊敬されたいから、自分の知恵や相手にとって良い考えを提供しようとする。


■本心からの優しさ

 本心からの優しさによるアドバイスはもちろんあります。では優しさのアドバイスと、上記のアドバイスは何が違うのかと言えば。

 前者は他人の為を思っての行為であり、後者は自分の満足感を満たすための行為であること。


■上から目線のアドバイスには「相手」が存在していないから、嫌われる

 アドバイス好きな人のアドバイスは、本人が「そう思っていない」といくら言ったところで、結局のところは自尊心を満たすためであり、自己優越感を満たすためであり、まず「自分」がありきなわけでございます。

 極端な話、たとえ上から目線であろうと、そのアドバイスが「受け手」のことを意識した内容であれば、それは立派なアドバイスになりうるという話。


■アドバイスには「受け手」の存在が必要不可欠

 相手をけなすアドバイスなんてそもそも受け手のことは何も考えてないし、自分が尊敬されたいからというアドバイスも受け手にとっては「はぁ、そうですか」。

 相手が何を望んでいるのか。どんな言葉がほしいのか。そもそもアドバイスなんて欲しいと思っているのか。相手の事を考えに考えて出る一言のアドバイスであれば、きっと相手もあなたの言葉に耳を傾けてくれる、はず。

 こんな記事を書いてる私も大概なもんですが。

 あとこんなことばかり気にして何も相手に伝えられなくなるというのもまた寂しくもありますが。人間関係とは難しいものです。