人は褒められて伸びるに決まってるので安心してください。そして褒められることに警戒心を感じている場合は、あまり人生で褒められてこなかったことにより「褒められなくたって人間は成長する」とか「むしろ叱られたりピンチに陥ることこそ必要」みたいな発想に行き着きます。

 しかし人は褒められて伸びます。



■褒めたらどうなるの

 人は他人からの褒め言葉によって自分がどんな特徴を持つフレンズなのか気づくことが出来ます。自分が当たり前こなしている事が人にとっては大層驚くような技術だったりします。

 褒められるというのは自分の客観視を大きく育てることにつながります。なので自分からも誰かを「すごーい!」と褒めることにより、その人は自分が得意なことなどを再確認できます。


■褒めないとどうなるの

 では反対の、褒められなかった場合。人に褒められないフレンズは、自分の客観視がうまくいかなくなります。褒められる経験が浅い事により、自分に自信が無くなってしまい、自分の可能性や才能に蓋をしていってしまいがちです。

 また、本来は得意ではないことに取り組んでいるのに気付かず、他人と比べてしまい落ち込んでしまいます。人と比べるなんて良くないよ、とはいえど人間は感情としてプライドを持つ生き物です。本能としてやはり「劣っている」と感じ続ける状況は良くないのです。

 そういうことで、褒められないことによって自分の本当の魅力などに気づけなくなっていくどころか、仮に不得手なことばかりを続けることで自分に対しての自信を失っていってしまうのですね。

 だから特に家庭などで褒められないという環境は、その人の人生の根幹を歪ませてしまうように、私は感じています。


■負の感情についての理解

 褒めたって調子にのってフラストレーションが貯まらない。創作は怒りや悲しみなどの負の感情のエネルギーにより起こるものだ、というのような考え方があります。

 確かに負の感情は外から与えられる動機(外発的モチベーション)としては優れています。「○○が無くていつも不便でイライラ→だったら解消するアイテムを作ればいいじゃん!」と。不満や鬱憤「問題」を解決するツールの開発は人類発展の歴史に無くてはならないです。

 そんなわけで負の感情というのもなかなか捨てたものでもない。私もあんまり褒められてこなかったから「褒められる環境の重要性」というのに気づいてこうして筆をとっているわけですから。

 でもその上で褒められずに自分を見失っていくという事を肯定する気にはとても思えないです。負の感情なんて極力持たない方が良い(完全に無くて良いってことじゃなく)

 自信満々に前に突き進む力の方がよっぽど大切です。


■おだてについての理解

 褒めるとよく混同されるのが「おだて」。褒めるというのは相手の行動の何が良いのか褒める。

例えば数学のテストで70点だったとして「こことここは得意なんだね。この部分はまだ苦手なのか。でも得意なところで70点とれたんだから次は苦手な部分の理解も出来ればもっと点数がとれそうだね」というのが褒めるだとしたら。

「70点もとれたんだ、すごいね! 貴方ならもっとやれるよ!」これがおだてる。

 簡単に言うと具体性があるかどうかなのですが、「おだてる」って言ってる本人は相手の事を考えてのことなのだけど、言われている方はなんだか漠然としていてなんとなく「70点とったから喜ばれた」くらいにしか感じられない。

 一方で、褒めるの方は得手不得手もそうなのですが何より自分について関心を持たれていることに対しての嬉しさもあったりするのですね。

 なので「おだてる」ばかりされてきた人が「褒める」に対する警戒心を持ってしまうのだと思っています。なんせ「おだてる」で得られるのは「自信」ではなくてただの「慢心」になってしまいますから。


■褒めらて育つとやがて自分でモチベーションを作り出していける

 褒められると、自分の道筋が見えてきます。つまりモチベーションが生み出される。思い立ったことはガンガン押し進めて、大変にエネルギッシュな人になっていきます。

 対して褒められてこなかった人はモチベーションを外に求めがちになっていきます。極端になっていくとケツを引っ叩かれない限り動けない人になってしまう。


■人を褒めて、褒められての循環を

 初音ミクでおなじみのクリプトン社さんでは社内アンケートにて「褒められて伸びる?叱られて伸びる?」に対して83%の人が、「褒められて伸びる」を選んだようです。

クリプトンで働いている人ってどんな人?
http://www.crypton.co.jp/cfm/questionnaire

 ここまで語ってきたことを総合しまして、人はとにかく褒められたい生き物なわけです。というか褒められないと駄目なんです。新人に対して「俺が若い頃なんて褒められなかったぞ」みたいなことを言ってる上司は既に昭和脳だと思います。

 褒められなきゃ人は動きません。でもおだてられたら「あぁこのままでいいんだ」と低きに流れていきます。とにかく具体的に何が良いのかを褒める。

 そうして誰かを褒めて、自分も褒められて、そういう循環が世の中に広まると良いのになぁとか思っております。皆もっと他人を褒めようー。