20161205


グーグルで検索すると沢山の考え方が出てきます。お金を稼ぐため。やりたいことのため。などなど。でもある人は言います「お金のために働くなんて、本末転倒だ」と。

結局、人は何のために働くのか。



■社会は解決を待っている問題を山ほど抱えている

何のために働くのか。これは、つまり答えは、社会の問題を解決するため。組織が存在する意味、人間が社会に生きる意味。問題を抱えた社会に対して自分はいかなる価値を提供するかを考える。これが働くということの本質に当たります。

自己実現だ、やりたいことだ、お金のためだ、色々ありますが。それらは働く意味としては微妙にズレているのです。

社会は問題を抱えています。大きな問題から、自分の手元に見える小さな事柄まで。これらの解決に務めることこそが働く理由であります。


■お金は、問題を解決するために必要な費用である

お金に困っている状態では、すぐに働く理由を「お金のため」へと集中してしまいます。でも、お金のために働くのはリスキーなのです。

お金が無いというのは自分の問題であり、そのために何をすべきか考えなければならないのに、お金のことを考えている。これは矛盾しているのです。

社会や組織にどんな働きをして、その分の対価をどう得るのか。ここをどんな時も忘れてはならず。自分のお金のことしか考えない人に社会は目を向けてくれないのです。また、そうした考えでは自分自身も社会との接点を見失っていきます。

社会の問題を解決するために活動するには、自分の生活を維持しなければなりません。不健康で不健全な生活を送っていては、社会への貢献は難しいものになります。だから、社会の問題に自分が力を注ぐため、問題解決の対価を請求しなければいけないわけです。一方的な善意の安売りは、働くとは言わないのです。ただの自己犠牲。 


■意味のない仕事ってあるの?

○○の職種は要らない、などと論じるわけではありません。

世の中には「働く」と称して意味のない仕事をやまほどしている人たちがいます。会議が大好きな人達などはその典型です。会議から何か解決される案が生み出されることはありません。

会議は情報共有の場であり、必要な議題に対して討論する人間を揃えて意見を交える場であります。だけど、会議好きな人は「会議の中で何かが生まれる」と本気で思っています。これは実に意味の無い時間の使い方であり、つまり無駄な働きです。

会議の場で上手く話す事、良い提案をすることは全く社会に対して寄与するものではありません。社会に目を向けない活動ほど、無意味な仕事は無いと思います。


■アートと仕事

アーティスティックなもの、クリエイティブなものというのは人によっては、仕事ではないように捉える人もいます。実際わたしの周りにも居ます。しかしアートというのは、時に人が何の興味も持っていなかったテーマについて深く考えるきっかけを作ったり、わかりづらい情報をシンプルに表現することで誰もが関心を持つテーマに昇華したり。

デザインというものは過去の歴史から様々な問題を解決することに使われてきました。なので、この仕事に対価を全く発生させないような考え方をする人が多い現在の日本は何とも悲しいなぁというちょっとした余談。


■キュレーションメディアが叩かれた理由

最近、様々なキュレーションメディアがこぞって配信停止(自粛)をするようになっています。安い経費で、取材元も不明な情報、こと医療関係で人の命に関わる情報を適当にまとめて収益を得ているスタイルに、ユーザーの不満が爆発した形でした。

これらも今回のテーマで考えると、収益性を重視した結果、本来のキュレーション(膨大な情報を分かりやすくまとめる)の目的から逸れて、PV史上で安価なコスパ重視の記事を量産した結果が生み出した結果でありました。

世の中のために働いているのではなく、金のために働いたが故の失敗の典型といいますか。企業としては一時的にお金は得たから「金銭面」では成功なのかもしれませんが、とても「社会に対する働きをした」という風には思えないところですね…。


■自分の得意分野で、社会に価値を提供する

貴方の得分野は何でしょう。社会に価値を提供するとしたら、それはどんな形になるのでしょう。

苦手なものを克服するよりも、自分の得意な分野に一人ひとりが目を向け、それを社会の役に立てよう、と行動すればそれはきっと社会が抱える問題を解決していくのかもしれません。それはとっても意味のある働きなのだと思います。


■余談:働く意味を見失う中高年 働く意味を作り出す若者

余談ですが、最近は本当に「働く意味」について見失っている中高年が多い気がします。それは長く会社の中に居すぎたせいで「組織のため」に働くようになってしまったからだと思います。多分その「組織」自体が社会に対して問題を解決するために働くのでなく、自分たちの日銭のために働くようになってしまっているから、段々とおかしな方向に走っていっているのだと思います。

とても悲しい働き方が世の中に広まっているような、そんな怖さを最近は感じると同時に、若い世代が本来の「社会に価値を提供するにはどうしたらいのか」について活動している様子も見受けられ、もしかしたらこれからの日本の「働く」は大きな岐路を迎えるのかもしれません。


↓働くとは何かについて記された、名著です。普通に働く人にこそ読んでいただきたい一冊。

ドラッカー名著集1 経営者の条件
P.F.ドラッカー
ダイヤモンド社
2006-11-10