20161021


 皆が皆、自分自身のことを何よりも特別だと思ってます。当たり前のことです。でもその当たり前を認識していない人も居ます。まぁ昔の私です。

自分は何か特別な存在で、自分にしか持っていない能力があって、周りは皆劣っていて、でも周りは見る目が無いから気づかないだけで、ちゃんとした環境に居れば自分はもっとこんなものじゃない、と。

そういうものすごくアイタタな事を思ってました。本気で思ってました。

今日も反省会。反面教師。



■行き過ぎた「自分だけが特別」

 タイトルでも述べている通り、誰でも大なり小なり自分が特別であると思ってますし、そうありたいと思っています。その気持が全く無いのって自我を失っているようなものだと思いますから。
特別優れているとも、特別不幸だとも、思っている。そして大抵の人はその気持を他の人が持っていることも知っている。

ところが、他人の気持ちを考えず他人との接点を上手く持てなかった人は本当に心の底から「自分だけが特別である」という強い思い込みに支配されていきます。そしてやがて「自分だけがこんなに不幸なのに」とか「誰も持っていない自分だけの特殊な力がある」とか思い込み始めます。

勿論自信を持つ上での思い込みも時には必要ですが、この思い込みの質の悪いところは、他人の気持ちを慮る余裕を奪ってしまうところになります。


■そんなこと、みんな大抵は思ってるよ

 例えばアイデアの話だと、自分が何かとんでもないアイデアを思い浮かべたとして、それは自分しか思いついていない凄いものだ、と思い込むことがあります。だけど、良いアイデアって大抵既に誰かやってるんですよね。あるいは世の中に無くても、誰かが似たようなことは思いついているけど上手く行かなかったんですよね。タイミング、その人の持つ運、人間関係、諸々の関係から。

だから大抵の人はまずそのリサーチを行うわけですよね。このアイデアは本当にいけそうか、類似品は無いか、どうお金を集め人を集めるか、どう打ち出していくか。皆大なり小なり自分の事を特別だと思ってるから、思ってるからこそワーっとこの辺をやっていく。

ところが、自分のことを格別に特別だと思っている人は、まず自分がものすごくとんでもない事をひらめいてしまったとシビれます。そしてリサーチも大したしません。だって自分だけが特別な閃きをしていると本気で思っているのですから。

そうして、その閃きについて大したリサーチも検証もせず情熱だけを向け、その情熱を理解出来ない周囲を馬鹿にします。自分だけが特別だと思っているから。こんな特別なことは誰も思いついているまい、とあぐらをかいてのんびりと邁進します。

…よほどの運に恵まれなければ、大体その試みは上手く行きません。地道にちゃんと計画立てている人には当然敵わないし、自分が特別だとかどうだとかで悦に浸るまでもなくバカみたいに走り抜ける人にも敵いません。何もかもやることが結局中途半端に終わってしまう。

自分が特別だという思い込みには、ちょっとした意識の高さを与えてくれる程度で、それ以外には何にもなりません。


■皆自分の方が不幸だとも思ってる

 自分の不幸さの特別感をとにかく主張する人も居ます。他人の不幸なんてどうでもいい、自分の気持ちが何より大事なんだから、自分こそは不幸なのだ、と。自分が特別だと思っているうちは、他人の苦労話にも耳を傾けられません。自分と比較して甘いと思ったら、甘えだと思うし、自分と比較してもっと苦労してると思っても、それは自分とは環境が違いすぎるから、などで言い逃れます。

ようは自分の不幸だけを見て欲しい、自分の特別さに注目して欲しい、そういう子供の駄々なわけです。でもそんなこと指摘されたら、ますます怒り狂います。

大抵の人は、自分の不幸も、他人の不幸もそれぞれに違った悩みがあるから、お互いの領分は尊重しよう、となります。だから他人の不幸から学べる。


■「自分が特別な存在だ」と思っている限り、人生に学びはない

 人生攻略にあたり、大事なのは「自分の特殊性」よりも「自分の汎用性」の方に着目することであります。というより、汎用性に着目しないと、その中にある本当に存在する自分の特殊性にいつまでも気づけません。自分を観測したいのに、余計なフィルタがかかってしまうのです。

「汎用な自分」に気づくことが、人生において大きく学びを得るコツだと思います。「汎用」であることは特殊ではないということです。特殊ではないことには、社会生活の上であまり価値が無い。だから、学んで、特殊な存在になって、自分の社会におけるポジション作り、特殊性磨きをしていかなければならない。

しかし「自分が特別な存在である」と強く思いすぎると、汎用性がわからなくなり、つまりは学びを得る機会をガンガン奪っていくことになります。自分から。


■自分も皆も特別な何かを持ってる存在

 これに早いうちに気づかせてくれる環境に所属できるか、自分から頑張って所属していけるか、それが後々の人生に大きな影響をもたらすのだな、と最近よく思うのでした。

もっと早く気づけば良かったなと思う、人生の反省点でございました。