私はネットを使い始めてはや15年ほど。googleの割と初期からポチポチと触ってきていて「ネットで必要な情報を調べる」という方法を意識しなくても育ってきた世代だったりします。

そんな折に仕事で必要資料があり若手の人に「参考画像ちょっと調べておいてー」と頼んだところ、しばらくしてから「すいません調べ方が分からないんですけど、どうやったら…」と言われました。

私としては情報の調べ方なんて当たり前に知っていることだと思っていたから、ちょっとショックでした。何をどうしたらという話だったので、諸々説明したわけですが、それについてこちらにも書いておこうかなと。



■私たちが利用しているネットワーク検索は、ほぼgoogleに頼っている

 基本的にはyahooもgoogleの検索エンジンを使っているため、ネットで調べ物をするときには基本的に私たちは殆どがgoogleを使っていることになります。ちなみにネットスラングでネットで調べごとすることを「ググる」と言います。


■1.まずは関連キーワードで検索する

 私のブログは例えばグーグルで「真面目系クズ 治し方」とか「プライドの捨て方」とかで検索するとトップに出てきます。真面目系クズってどうやったら治るんだろう、という悩みを「真面目系クズ」と「悩み」という関連ワードで調べています。

その他に例えば自分の周辺地域で、美味しい食べ物屋を見つけたいとなったら「◯◯(地名) ランチ 人気」とかで検索します。

何か頭のなかに調べたいことがあった場合、それらを「要素」ごとに言葉で区切り、検索。
これがまず第一段階です。


■2.類義語を探してみる

 類語辞典(シソーラス)という便利なサービスがあります。今頭のなかに浮かんでいる言葉、別の言葉だと何て言うのだろうか、と調べる時に重宝。私のように語彙力の少ない人間には特に貴重なサービスです。案外マイナーな言葉から知りたかった情報が見つかったりもします。


■3.言葉を辿る

 関連ワードで見つけた情報だけではどうにも解決しないという場合。今度はその記事内で見つけた気になるワードを更に検索します。

例えば最近私は国内外の風土の歴史についてよく調べるのですが、その時に例えば、その当時の飲食店では何が置かれていたのだろうかとか。「◯◯ △△年頃 飲食店」で調べるとざっくりとした情報は見つかるのですが、じゃあカウンターはどうだったんだろうかとか、広さはどうだったのだろうかとか、見つからない。そもそもそれぞれの場所の名称が分からない。

でも調べた先に、手がかりになる言葉が見つかる。そしたら今度はその言葉を辿る。言葉を辿って辿ってたどっているうちに、必要な画像が見つかったりします。

冒頭話した若い人と話したところ、この「新しく見つけた言葉を辿る」というのをやらずに、ずっと同じ・似通った検索ワードで探すことに終始するみたいなことになっていたようでした。


■4.海外のサイトも探す

 日本のサイトで見つからなければ海外のサイトも探す。日本語での検索ってある意味「日本語だけに言葉を絞っている」という条件を無意識行っていることになりますから。


■5.ひとつのサイトだけで調べるのを辞めない

 ネットの中にたった一箇所でしか、調べている情報が発信されていないだなんてことはあまりありません。だから、一つ見つけたら必ず複数のサイトを吟味する。私は3~4くらいは大抵見比べます。単純に、偏った情報を見つけてそれに流されるのが怖いので。


■6.Cinii Article で論文を検索してみる


 読者様より投稿をいただきました。Cinii Articleというデータベースサイトがあるようで、こちらは無料で公開されている日本の論文を索引できるサイトのようです。ブログや質問サイト等ではなかなかヒットしないような、より詳細な情報を探す場合は、こうしたサイトを活用するのも良いと思います。ためしに当ブログでよく題材にしている「愛着障害」についてもかなりの件数がヒットしました。


■良き検索ライフを

 最近ではものを調べる頻度は減っているとされています。情報が溢れかえっているから、わざわざ調べるのではなく、デバイス側から常に情報が提案されたりオススメが紹介されたりなど。

何かを調べることが当たり前に育ってきた身としては、ビジネス的に世の流れだから仕方ないよなぁとは思いつつも、何かについてとことんまで調べ、全然情報が見つからなくて悩みまくったり、などを経験しないのは、良いことなのか悪いことなのかは分からないです。

でも与えられる情報に身を慣らすのは個人的には危険だと思っているので、普段から探求する能力というのは磨いておきたいなぁと思う次第でございます。

ネット検索が怖い (ポプラ新書)
神田知宏
ポプラ社
2015-05-08