出典:いらすとや
最近得た知見。Twitterで先日つぶやいたことを少し補足します。
■発端
3年前。ある企画を会社に通そうと思ったのですが、その時に「こんなの企画書にされてもねぇ…やる人は勝手にやってるでしょ。つかこんなの何の需要があるの(苦笑)」と一蹴されました。
で、言われたとおり勝手にやり続けた所、ある程度軌道に乗ってきたのでその実績データを元に企画提出。今は一蹴した人に教える事になってます。
簡単に言うとこんな感じでした。
ちなみに企画内容としては企業内で全然取り組んだことの無いジャンルの類です。
■殆どの人は形になるまでその価値が分からない
一応3年前の企画もかなり念入りにデータまとめたりしてたんですけどね。全然ダメでした。どこまでいっても机上の空論にしかなってなかったのでしょう。あと、それで収益を上げている人がまだ一部でしか無かったからという事もあると思います。
なんにせよ、交渉事において形になったものしか価値は無いのだなぁと感じました。
■企画書だけで理解されるものは既に一般認知されていて新規参入が難しい可能性
文字情報や口頭説明で相手に伝わるってことは、もう大体の人がその企画についてゴールラインを描けるってことで、それってどういう事かっていうと、既に沢山の前例があるものって事なのかなぁと感じました。
基本的に後追いの企画って金の暴力を振るえるようなところでもない限りは無謀な戦い、ブラックな戦いになる事が多いと思いますし、大体同じこと考えてる人達が世の中に超大勢居るってことで、それって勝者がもう完全に決まってるものなのではないかと思います。
勝者っていうのは、超お金を持ってる所とか、超優秀な人材が集まっている所とか、超優秀な人を引っ張ってこれる超営業マンが居るとか、そういうアレです。
そのどれも持ってない人が企画通すには誰かがやってそうでまだやってない部分。やってるけど全然前例がまだ誕生していない部分。そういうところにガンガン切り込んで行くことなのかなーと。
そしてそれは、大体理解してもらえることはない。特に年齢が進むと人間はほとんど保守的になっていくし、企画にゴー出す人も大体年齢進んでる人が多いので。あとお金ドブに捨てたくないってもの。
■口動かすより手を動かすこと…なのか結局は
何も成果物が無い状態で何度も説得するよりも成果物提示した方がこれよっぽど早そうだと思いました。人たらしの才能がある人は説得に力注いだ方が良いとは思いますが。
■結局思うこと
企業内で新しい企画やろうとする場合の覚書
・往々にして受け入れられることは無い
・なので、説得よりも一刻も早く物的成果を提出する。プロトタイプでも良い。
・ある程度上層部への根回しは怠らない(形にしてる最中に失職する可能性を避ける)
・会社の意に反しているので結局は失職リスクを考える。
で、結論としては、企業内で新しいことやるのはめちゃくちゃ疲れるし時間もかかる。当然仕事を終えてからやらねばならないわけですから。もし旬を逃したらもう完全に勝敗が決するような企画の場合は諦めるしか無い。或いは独立するか、とか。
つまり企業内で新しい事ってめちゃくちゃやりづらい。ウチはまだそれでも寛容だと思われ。どうなんだろ。
■やりながら思った事
・何の成果も得られなかったらどうしよう
・仕事で遅延が発生した場合これを理由に懲戒処分食らったらどうしよう
・そもそもこれやってる意味あるんだろうか
・っていうかコレだけに集中した方がよっぽどコスパ良いんじゃ
・自分だけ中途半端人間になってそうな気がする
主に不安。成功しなかった場合の不安が大半でした…が、それでも自分の中に下調べした上である程度核心めいた部分はあったので、それを軸になんとかなりました。
多分最初の下調べを適当にしていたら、不安に押しつぶされてたやもしれませんです。
あとなんだかんだ普通に働くのとは違った知見が得られたので総合的にプラス大きい。新しい事にチャレンジすることはきっと良い事。収益以上の成果が色々得られてきてます。
■おわりに
誰かに否定されたから、やらない、の選択肢は多分一番避けなきゃいけないんだと思いますし、私はそれで数十年ずっと後悔しておりました。でもやってみると、なんで否定された程度でやめちゃったんだろう思うことばかりでございます。
あと実際やってみると続かない事がほとんどであることも重ねて。なので何が続いて何が続かないかもやってみないと分からないから、ますますやってみること自体に価値があるっぽです。
そんなわけで否定されても「自分がやるべきだ/どうしてもやりたい」ってことはやっていくと結果的には良さげだという知見の共有でした。案外それが生業になったりの可能性もあるのやも。
いやほんと。
ちなみにタイトルの【会社で企画を通す方法】としては
・誰にでも分かる既存のデータを集め、保守派を味方につける
・大体の人が形にするまで分かってくれそうにないもの実際に形にする
こんな感じだと思いました。
※追記
ちなみにこれ、個人がやれることの限界なんですよね…。
だから大きいことをスピード感もってやろうとすると、日本企業では無理なんだろうなと感じました。その土壌が無い。あるところには有るんでしょうけど、保守層がどうしても上に就く組織体系なのでどうあがいても無理。個人で独立したりパトロン見つけたりしないとアカン感じ。
でもそんなの難しいですよね。そんなわけでスタートアップの難しさを痛感するのでした。
もっと元を正すと、それは日本企業全体がリスクに耐えられる体力を失っているからってのもありまして。
リスクについては次の記事でも語ります。
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