20150108

出典:いらすとや

 丁度相談メールやりとりしてて気になったテーマだったので掘り下げてみようと思いました。


 

■今まで努力してこなかったけど死に物狂いでなんとかしよう

 一念発起する上で、こうやって自分に暗示をかけるのは一時的な効果があるんですけどこれはどうも具合が悪いんですね。薪を積み上げていないのにいきなり枯れ草に火を付けた状態。

短期的に燃えるんですけど、枯れ草はあっという間に燃えてしまうわけです。


■死に物狂いを維持するには

 よく燃える草や枝木をどんどんくべる必要がありますね。でもそもそも一念発起って、その瞬間に爆発的にエネルギーを発生させることであって、ギアセカンドとか超サイヤ人3状態とかをずっと続けることになるんですよね。

今まで何の鍛錬もしてこなかったのにいきなりそれは無理なわけです。


■結局直ぐに燃え尽きて、自責の念に駆られる

 この前提で考えていないと、自分は一念発起しても何も続かない…なんてダメな奴なんだ…と沈んでしまう。これ、色んな人がループして陥っている悪循環なんですよね。

一念発起する度に、自分のダメさを痛感してしまうという自傷行為。一念発起するほど自分がダメな人間に見えてくる不思議!


■火を燃やし続けるにはどうしたらいいか

1.火を燃やし続けるために薪を積み重ねる
2.先に薪を積んでおく
3.火がすぐに消えない場所を作る
4・薪が手に入りやすくて火も消えにくい場所に行く


1は、火を付けてしまったのだから消さないように薪を積む案。せっせせっせと枯れ枝などを集めながらコツコツ火を燃やし続ける。
勉強に例えると、よーし勉強するぞとまず火をつけた。そしたら手を動かす。勉強する。

…出来る人はやってますよね。だいたいこれが正論なんですよね。そして尊い。「あの人はコツコツ頑張ってて偉いなぁ」という対象になりやすい。不器用な人はここにのみに集中して盲目になりすぎているわけです。


2。これは準備を既にしている状態での着火。鍛錬してきたから死に物狂いで火をつけると、結構燃え上がる。積んできた分は燃えるけど、やっぱり薪を更に積んでいく必要がある。スタートの燃え方は良いんだけど、結局長く続かない。
予習は出来るんだけど、持続性が無いって人はこの部類かも。


3。そもそも雨降ってるところで火なんて直ぐ消えますよね。
「勉強なんてしたって何の意味もないし、お前は生まれつきバカなんだから無駄だよ」って毎日言われ続ける状況はアホらしい。そりゃ火もすぐ消える。

自己啓発ってまさにここに対する処方箋のようなものなんですねぇ。若者ダメ論とか延々とメディアで垂れ流されたらそりゃやってられないわけですから、哲学とか自己啓発を必要とされるのは当然の考え方であると。
自己啓発を敬遠する人はこの辺の考えをちょっと改めた方が良いと思うのであります。


4。これがとても大事。自分をけなさずに、場合によっては意欲を高めてくれる人が居る場所に所属したりすること。そういう人と付き合うこと。これが一番大切。
加えて薪が手に入りやすい状態というのは、良い教材が揃っていたり上手く焚き付けてくれる良い教師が居たり。





■一念発起そのものは続けることは出来ない

 以上のことから分かります通り、一念発起とか死に物狂いとかは着火時の膨大なエネルギーでしかなく、その発火状態を続けようとする考えがおかしいのです。着火したら、炎が消えない工夫とか、より燃え上がるための仕組みづくりとかをしなければならないのです。


■良い環境を手に入れよう 良い人間関係に出会おう 良い書に出会おう 良いバランスを手に入れよう

貴方の死に物狂いの火を絶やさない仕組みをとにかく作りましょう。頑張って何度も着火し続けることが目的ではないです。ここぞという一度の着火で上手く燃え続けられるようにすることが大事なのです。命を削り過ぎる前に、そこに気づけるかはとても大切です。

いやほんと。