今週もこれからのビジネスの行方を大きく変えそうな動きがございました。各々の立ち位置で観測したからこそ何が出来るかという内容は変わってくると思います。でも観測しなければスタートの合図があったことすら気づかない。

ニュースを観測し続ける事はそれだけでは富を産んだりは無いかもしれませんが、それでもその合図を見逃さない事は少しでもアドバンテージを得るためには必要なことだと思います。

情報化社会の中で情報に疎いというのはディスアドバンテージにしかならないと感じますので。というわけで今週もニュース斜め読みです。


 

■ニュース・経済・ビジネス・サービス

○スタバ ラテなど主力値上げへ - Yahoo!ニュース (2014年9月17日(水)掲載)

単なる増税による便乗値上げかとも思っていましたがカカオ原産地が現在エボラなどで混乱していることなどにも影響が出ているようです。国内情勢だけ見てると、なかなか見えてこない視点ですね。


○情報収集の形が変わる。ニュースキュレーションサービス「NewsPicks」のソーシャルな活用術

 記事広告ですが。私もここ数ヶ月本当にNewsPicsにはお世話になっています。有識者のコメント付きニュースが読めるサービス。
利点としては様々な企業の経営者等が自分が見てる視点とは全く違う視野から記事に対して意見しており、大変刺激を受けること。デメリットとしてはあまり受動的に入り浸っていると自分でニュースを読み解く力が無くなるかもしれないということ。有識者の言葉ばかりを頼りにして、一般ユーザーの鋭い意見を拾えなくなること。
その辺は自分で幅広い意見を読む癖をつけたり自分でもコメントしてみたりが良いように感じる所です。


○転入超過トップは札幌市、ワーストは横須賀市。自治体最大のミッションは転入をどう呼び込むか

 最初雇用情勢故に人が集まるのかと思ってましたが、どうやら高齢者の移住がメインなようです。日本の主要都市は雇用の受け皿ではなくて高齢者の受け皿としての課題も今後重要になってくる模様ですね。


○アマゾンCEOの宇宙ベンチャー、ロケットエンジン開発に参画

 宇宙事業がここに来て盛り上がりを見せ始めております。スペースX社の動きがこのまま進めば宇宙事業の覇権はそのままイーロンが握ることになるわけですから、超国家企業であるアマゾンをはじめグーグルなども参入してくるのでしょう。来年あたりから更に本格化しそうです。
何故そこまで宇宙に感心が集まるかといえば、イーロンはここ100年で歴史的にも異例の人口増加による地球の受け皿の限界から、火星への移住を本気で考えてます。
そこまでいかなくても宇宙観光や無重力状態での医療研究など様々な用途があるようです。加えて年々技術革新や既存技術が安価になったりテクノロジーの世界的な爆発的な進化がこれに拍車をかけている模様。
あと10年20年もすれば一般人の宇宙旅行が極めて現実的なものになるのかも。
新しいステージには新しいビジネスの市場が生まれるのでそういった意味でも注目です。



○今後の日本の成長産業は介護しかない しかし問題は労働力確保と財源面 - 野口悠紀雄2040年「超高齢化日本」への提言

 需要が拡大するだけでそれが必ず産業として成長するかというと話は別。介護が何故ビジネスとして発展しないかというと、完全な「消費」市場だから。
ビジネスは新しい価値を各々が生み出し、その期待感や信用を通してお金が巡るから市場が活性化するのだが、終末介護は高齢者が消費するだけの一方通行でビジネスとして何か価値を有無市場ではない。現状のままでは政府から助成金を受け取ってなんとかするので手一杯でしょう。

安い・キツイ・将来性が無い。
この条件では本当に介護が大好きな人でなければ続かない。このままの方針で進めるならロボット化するくらいしか道はなさそう。


この分野が産業として成長するには高齢者自身もビジネスとして価値を生み出す何かに取り組める仕組みを作るしか無い感じはあります。そもそも「定年」「年金」「終身雇用」という概念が色んな歪みの元だとは思いますので、その辺から見なおさないと介護だけにスポットライト当ててたらそれこそ更に増税して若者の将来受け取る年金も減らしてなどの対策をしない限り無理でしょう。

というのを考えるとなんとも未来のない提言だなと思います。


○野々村竜太郎元県議、出張ほとんど行っていなかった県警聴取で認める

 単純に詐欺罪ですね。実際これは他の県議にもメスが入ってしかるべきで、こうなってくると各県議のコネや口利き能力などの政治力がモノを言うのでしょうか。野々村県議を見た感じはそういう能力の低さからやり玉に上がったのかなと感じてしまう。

なんにせよあまりにこの界隈は腐りきってる印象が強く、民間人の国政に対する不信感から、高額納税者ほど海外に去ってしまいそう。その癖国民にはちょっとした不正があれば徹底的にしばきあげる現状です。本当に酷い。


○ゴーグル型、活路見えるか ゲーム新市場へ先手競う ソニーやサムスン

 今回の東京ゲームショウの一番の見どころはやはりVRだったようです。今後数年でアメリカでは何兆円産業にも拡大しそうだとか。ゲーム大国日本も主戦場になるでしょうから、今後この分野に対する期待感から大きくビジネスの流れが出来てきそうです。
割と予想通りに動いているなぁと感じます。



○日経平均が年初来高値、109円乗せる円安加速-輸出、金融上げ - Bloomberg

 現状の日本が輸出産業頼りになってしまうのはどう考えても不味い状況。一部の景気だけ切り取って「景気は回復してます」などと言おうが実際庶民の生活はますます圧迫されている。そこにきてこの円安。政府レベルで介入しないと、物価は高くなるわ給与は上がらないわ消費は進まないわで酷いインフレになってしまう。


○葬儀業界の不透明な料金をはっきりさせた会社「ティア」が受けた嫌がらせとは? - ライブドアニュース

 なかなか幼稚な嫌がらせを大の大人がやるという。閉ざされた市場というのは結局内輪で足の引っ張り合いをするらしいのは歴史も証明している。こうした外から入り込もうとする企業は応援したくなる。


○SPEEDA

「企業・業界分析を もっと賢く、もっと楽しく。」

ビッグデータ活用事業。これは多くのサービスを営む人にとってニーズがありそう。


■考え方・コラムなど

○「モテたい意識」しぼむ若者 異性より自分が好き

 また若者決めつけ論が上がってて反応してしまった。モテのもっと原理的な部分に遡れば異性にモテたいとかじゃなくてコミュニティのなかで一定の評価を得たい、という欲求になるわけですね。今はネットによって世界中簡単につながれるようになりましたから、社会参加に対する不安は解消されているわけです。つまりそこまでモテを意識しなくても不都合は無くなったと。

おっさん連中の視点でモノを見るからいつまでも自分らの価値観にそぐわない若者をダシにあーでもないこーでもないと言い続ける。くだらないなぁと思います。


○為末大、「日本人のヒップホップに違和感」つぶやくまたまた批判が殺到、「何様のつもりなんだ!」

 この手の炎上させる人たちはヒマなのかなと思ってましたが、最近違うなと感じてきます。社会的優位さを得られず承認不安を抱えたまま未来にも自分にも希望がもてない人たちにとって「誰かを非難する」というのはそれだけでお手軽にアイデンティティを得られるのですね。でもそれって自分の芯がないってことなのだから、いつまでも他者にかまけてるより自分のことにもっと真剣に向きあえばいいのになぁと思います。


○「働かないアリ」と「働かないサラリーマン」 - ビジネス書も良いけど自然科学の本を読むのも良い : ミクスチャー

 人間様だけが特別ないきものであると錯覚している人が居る。でも私達も動物的本能をもったただの生物であり、いくらロジカルに考えようとしても理屈に合わないことはある。

ビジネスでも教育でも私達は「人間という動物の一種である」というところから考えることも時に必要であると感じます。


○ジハードで「自分探し」

 イスラム国に志願する欧米の若者が増えているらしい。先の見えない世界情勢の中で、刺激のある日常、自分が人として必要だと思ってもらえる場所というのに同国はふさわしいものとして写っている様子。モラトリアムな思考ですね。日本だと自殺に向かうように思いますが海外の若者のアクティブさは凄いなぁ。

そういう欲求不満を日本は恋愛ゲームやらガチャゲーやらパチンコやらで解消させてるようにも見えるので国内の反発勢力を上手く産まない仕組みづくりはされているなぁと感じます。それが誰にとって都合が良いのかも考えると良いかもですね。


○まさに因果応報!? 内定辞退を「お祈りメール形式」で送った就活生に拍手喝采

 何がまさになのかよくわからない案件。お祈り申し上げますというの丁寧に返事をしているだけ。それを悪意でもって返信することに拍手が集まる構造というのはなにか気持ち悪い。就活周りは本当に色んな基準が狂ってるので巻き込まれてる人は一歩引いて見てみた方が幸せになれる。


○「働かないオジサン」はなぜ生まれるのか…世界的に特殊な“日本型雇用”

 成長期に指示されてやってきた仕事と現在求められる自分から価値を創造するというのはまったくもって仕事として基準が違うので、指示待ち人間にとっては「働かない奴」の烙印が押されてしまうのは必然というか。

彼らは単に指示を待つダメな奴、というわけではなくて本当にそれこそが正しい仕事のやり方であると教わってきたのでしょう。多くの人は今後そうした指示待ちの仕事は今後ロボットや海外の多くの労働者と戦わなければならないという現状を耳にタコが出来るまでひたすら訴え続けるしかないように思える。

彼らだって一応曲がりなりにも前時代のやり方には適応できたわけだから。適応出来ないのなら残念ながら肩に手を置かれる他ないように思えるし、逆に言えばもうそこまで到ってようやく理解するのかもしれない。習慣というものは恐ろしい。


○なぜスモールビジネスをより長く存続させるには独立より副業が有利なのか?

 企業はアーティスト活動のようなものだと私は思っていて、そこにきてアーティストの歴史をたどると半農半芸スタイルというものはある程度確立されたワークスタイルだったわけですね。起業は世の中に新たな価値を提供するという実験的な試みですから、その実験が本業になるのはリスキーに他ならない。
なので副業というスタイルはある意味企業をする上で一番有用なやりかたなのかもしれませんです。勿論それはそれでメリットデメリットありますが。


○マズローの欲求5段階説

 私のようなブログを書く上で必須な哲学でありました。むしろ何故今までちゃんと調べなかったのだろう…。人間は段階ごとの欲求を抱えており、それを一つ一つ解消しながら常に自分の次なる欲求と向き合うことになるというもの。
今自分がどの段階に居るのか、また様々な人を見つめながらその人はいまどの段階で物を言っているのか、そういうのを理解していくと問題の本質を見抜く力がつくのやも。


○ゲームプレイ動画の未来について、これはマックスむらいの話ではない。

 ゲームプレイ実況とゲームビジネスの未来がどうなるかという話。仮説として概ね正しいように感じましたので一読オススメ。こういう限界値が割りとすぐに見えてくるので、VRが次なる黒船になることは間違いなように思います。



○初音ミク生みの親=クリプトン伊藤博之社長インタビュー「今は“いかに狭く売るか”という試みが大事」

 「マス」に売るやり方というのはもう多くの個人や中小には難しいものになっている。だからこそ「コア」に目を向ける。コンテンツは単体では価値が終わらず、その発信者そのもののパーソナリティがコンテンツになる、というような内容。
コピー可能コンテンツが商売にならないから食えないのではなく、そこがビジネスステージではないとした場合どういった戦い方が考えられるか?というの常に模索すべきところですね。
何故なら人間は単純労働から年々開放されつつあり、そこにきて誰もが「仕事をもらう」ではなく「仕事を生み出す」方向にシフトする必要が出てきますので。クリエイティブな方向に頭を使う訓練をしておかないと本当にロボットと海外の安価な就労者に単純作業レベルの仕事は奪われます。


■その他ライフハックやテクノロジー等気になった記事

○庭がない人におススメの「Niwa」。室内での家庭菜園が信じられないほど簡単!

 今後家庭菜園の分野は間違いなく伸びそうだな、と思わせてくれる一見した瞬間にものすごいポテンシャルを秘めた製品だなと思いました。土を使わないというのがまたミソ。家庭菜園にまつわるガジェットは今後注目です。


○Ingress廃課金勢、とうとう他人の旅費を負担し始める

 IngressはGPSを駆使してリアル世界に仮想のゲームオブジェクトを設置して陣地を奪い合うという、次のオンラインゲームの新しい在り方を提示してくれた素晴らしい作品で、一度プレイしてみるとこの分野のゲームの可能性に気づくはず。
現在はプレイヤーが協力して「ポータル」と呼ばれる拠点を設置したり防衛したり敵陣営のものを攻撃したりの活動が活発になっている。
今回の件で思うのはうまくGoogleが決済に絡んだりツアー組んだりするようになれば、ゲーム+旅行業という新しいビジネスが生まれるんじゃないかと思えるところ。
今後も動向が気になります。


○シリーズ新作PS4『サイレントヒルズ』のコンセプトムービーが公開!怖すぎてヤバイ(´;ω;`)

 グラフィック表現の向上により不気味の谷を超えたゲーム画面は本当にヤバイ。

VRの火付け役になるのは間違いなくホラーか成人向けコンテンツ。成人向けコンテンツも既に盛り上がっているようだけど、やはり一般認知でいえばこうしたビッグタイトルとのコラボだろう。

いよいよホラーで人が死ぬなんてのも来るのかもしれない…。私はSIRENなどの昔のローポリゆえの不気味さとかも好きですけど。


○【電車注意】海外でバトル勃発「このバグパイプ演奏の画像いじって」の結果がwwwwwww

この画像が面白かったってことじゃなく(いや実際面白いのだけど)これ、海外の人たちが遊びでやるフォトショップの合成技術がこのクオリティであることに驚愕するんですよ。

特にカエルとかプーチンとか映画の1シーンの合成とかも実際かなり手が込んでて。世界人口70億人というところから作業者という立場になって見ると、こんな笑える記事であっても私にとっては笑い事じゃねーと思ってしまいます。







■今週のいちおし




○2chテレビドラマ板 女王の教室@Wiki 名言集

 実際このドラマから10年近く経って世を覆う現状というのは阿久津が提示した通りになっている。勿論気鋭の起業家なども排出される面白い時代でもあり。

真面目系クズなんてものの根源はこうした特権階級の人たちにとってまさに都合の良い存在であるわけですね。このドラマ、阿久津が世の中を皮肉って壁になり理不尽を強いる事で、生徒が自分たちで考えて自分たちが納得するやり方を模索していくのですね。

その、何が世の中にとって正しいかじゃなくて自分たちが納得して責任をもって正しいと思えることをやる力、というのはこれから一層ビジネスマンやビジネスマンになる人にとって必要なものになると思います。

名言集にはそうした「壁」としての様々な言葉があるので、凝り固まった頭でその「壁」のあえて不快感を交えた言葉に自分だったらどう立ち向かうかといのを考えてみるのも面白いのかもしれません。

そういった意味では過剰な教師やブラック企業批判などから年々「壁」がいなくなり、ゆるやかに堕落と目隠しがされていくようにも現状の様相は見えなくもないです。



■編集後記

 現在本業でものすごーく忙しい。今週が山場なのでこれを乗り越えれば来週から少し余裕が出てきそう。この中での気付きとしては、やはり仕事の忙しさによる疲労の蓄積は勉強の機会を奪うというもの。

貧乏暇なしというのは言い得て妙であり、やはり時間を単純にお金に変える仕事の仕方をしていてはいつまでも勉強して仕事を生み出す人間との距離は縮まらないどころか更に開いていく。

今日明日のために必死になるのも大事だが、そのためにフルに時間を割き続けるのはやはりよろしくない。視野が狭まりその狭まった視野で先を見つめようとすると悲壮感しか漂わなくなってくる。それは景気の不透明さとか業界の縮小とかを見ると。

貧乏であっても自分の学習のための時間を全て潰すような働き方はしてはいけない。自分の大切な勉強の時間を得るために何をすべきなのか、そこを必死に考えるほうが結果的に色々なことがうまくいくのかもしれない。

改めて今回ピックした記事とこれまでの記事を見比べても、徐々に特定分野の情報しかキャッチできなくなってきている。

これは自分の中の視野や許容量が狭くなってきているからだ。理由は簡単、視野を広めるためにインプットとして本を読んだり外に出向く機会が減っているから。これはやはりこれでは不味い。

今週が山場。なんとか乗り越えて、また本を読む生活に戻らねば、とマインドログとして危機感を感じる所でした。

いやほんと。