20140808
出典:いらすとや
真面目に生きてきたつもりのクズにとって立ちはだかる難問「コミュニケーション能力」について



コミュニケーション能力の鍛え方を教えて欲しい

良い案件だったので、自分の中で良く失敗する事柄についてちょっとまとめようと思いました。会社やら色んな所でしごかれてようやく「虫」から「あ、かろうじて人なんだ」レベルにはなったと思ってるので。



■概要について

 リンク元読んで貰えれば済むのですが。
要約すると、部下との会話が成り立たなくて、最初はバカにしてるのかとさえ思っていたが、日常会話すらまともに成り立たなくて、このコミュ障な部下をどうにかするには…という内容でした。



■上司側としてできること

 私が実際にやられたことは、とにかく「YES」or「NO」のシンプルな内容で話せ、ということでした。 いやーこれは非常に助かりました。 なんとかヒトモドキとして会話が不得手ながらもかろうじて出来るようになりました。逆いいえばコレ以外に抜本的な改変は外部からは難しいのではないかと思われます。



■コミュ障の頭のなか

サンプル:少し以前の私の頭の中

嫌われるのが怖い。
相手の顔色が怖い。
会話に失敗するのが怖い。
自分が周囲より劣っていると思われるのが怖い。
自分はまともな人間だと思われたい。
会話恐怖症。
でも会話したい。
上手く話せないけど、でも会話はしたい。


■コミュ障はそのとき、何を考えているのか

 例として上げられていたのが「暑いですね」「いやーホント最悪ですよね、さっき犬の糞ふんじゃったんですよ」ということ。

 この上司に「暑いですね」と言われた時、コミュ障の頭の中で何が起こっているのか?



上司「暑いですね」

部下「

 (な、何故自分に話しかけてきた!?

 これは何か意図があるんだろうか?

 な る べ く 上 司 に 良 い 返 し を し た い !!

 今 日 こ そ コ ミ ュ 障 を 脱 っ し た い !

 今 日 こ そ 、 自 分 の イ メ ー ジ を 良 く す る ん だ !

 「そうですね、暑いですね。」

 ただ単調に返そう。

 いや。

 待て。

 そ れ じ ゃ 自 分 は つ ま ら な い 人 間 に な っ て し ま う ん じ ゃ な い か !?

 なにより、上司は「暑いですね」という事で自分に何を伝えたいんだ?その返しで評価が左右されるのか?考えるんだ、上司が言いたいことを。

 そう、暑さというのは不快だ。つまり

 「暑 く て 嫌 に な り ま す ね 。」

 これだ!

 この会話の本質は「嫌だねー」ということへの同調だ!

 ・・・。

 しかし、いいのか?

 ま だ 単 純 過 ぎ る 気 が す る ぞ ! ?

 何よりこれじゃ会話が続かないんじゃないのか!?


 もっと考えるんだ

 嫌なこと…最悪なこと…

 ・・・・・・!!

 ああっ!

 そうだ!!

 強烈に最悪な事を思い出した!!

 自分は、今朝…

 犬  の  糞  を  踏  ん  だ  !

 よし、いける!!

 これなら単純な返しじゃないぞ!

 それにむしろこれは話したい内容だ! 

 伝えたい、この話を伝えたい!絶対面白いはずだ!

 夏の暑さは嫌なことは同意だ!
 
 そしてその嫌なことの延長にある

 犬 の 糞 を 踏 ん で 最 悪 だ っ た 話 を 伝 え た い !

 いやーホント最悪ですよね、さっき犬の糞ふんじゃったんですよ」


大体この間1~2秒。
 
ただでさえコミュ障こじらせて会話の機会が少ない人間はこんな感じで頭のなかをぐるぐると巡らせてます。というか私の例なので人それぞれにまた違うと思うんですけどね。

ちなみに「は?意味わからない」と言われると、懇切丁寧に経緯をダラダラ喋るか、黙ります。 ヒェーめんどくさい。


■解説

 相手の話を受け取った時、瞬間疑問が浮かび、次に単純に返すのは失礼かもしれないと思ってブレーキがかかります。そして即座に相手が何を言わんとしているのか思考。そして、その会話を続けるための返答を思考。思考した所、面白い話題を思い出す→もうこれを話すしかない!

この一連の流れ、タチの悪いことに当人は頭のなかで自己完結してるつもりは無いのです。

ただ、もっと話が盛り上がるであろうことを伝えたい、平凡な返しでは沈黙が待っているに違いない、つまらない奴だと思われるに違いない。

それが、怖い。

だから面白い返しをしたい、評価されるような話題を話したい。
そして、せっかく話を振ってもらったのだから、面白く話を続けたい。




でも、外から見たらその思考プロセスがわからないから、自己完結してる奴にしか思われない。

これを繰り返すことでやがて、自分の会話に自信が無くなり、ますます消極的になり、たまの会話の機会に、一矢報いようと躍起になって、更に自己完結話に磨きがかかって、より一層会話にならなくなる。

これがコミュ障の悪循環でございます。


■コミュ障な私が何故面白い返しをしようとしていたのかを解剖

 子供の頃から家族ほぼ不在で愛着障害煩わせる家庭環境、挙句の引っ越し三昧でロクに長く会話する相手がいなく、すっかりコミュ障を煩わせたまじクズ少年。

彼の行き着いた先は、テレビの面白い人達や、漫画やゲームや小説の面白い台詞、クラスの人気者を遠目に見る、というキャッチボール相手の居ない完結型コミュニケーションでした。

皆面白いこと言ってる。難しい事言ってる。格好いいこと言ってる。

コミュニケーションはそれが重要なんだ!

面白いこと言えなきゃダメなんだ! 

こんな感じでまじクズ少年はコミュニケーションを曲解して成長してしまうのでありました。コミュニケーションは会話でいかに面白いことが言えるか面白いことができるか、とういう感じの主眼になってしまった。そして会話が続かないと、評価されないのだ、と。

みんながキャッチボールをしてる中、まじクズ少年は1人魔球の研究に明け暮れているのでありました。

そうして、面白いことが言えそうもなければ発言は極力せず、ここぞと思った時にいざ喋っても(魔球を投げても)当然理解されず、羞恥心に耐えられず会話の機会は減り、そのループは続き…のような感じに。
 
コミュ障な人たちは家庭環境がどうだったのか非常に興味ございます。



■会話の勉強を20過ぎた人間がゼロから開始する惨めさ情けなさを味わう

 肩の力抜く友人同士だと、キャッチボール出来るのに、上司や知らない人やら年上の人など緊張感を持たなければならない相手には、こじらせた「面白い会話しなきゃ」な脅迫概念が暴投につぐ暴投になり、どんどん悪い方向にいきました。

で、いい歳こいた20も半ばを迎えようとする大人が、「お前何言いたいか全然わかんないんだよ。今後はイエスかノーかで答えろ、結論だけ話せ。お前の話はどうでもいいから。ウザイ。」と言われゼロから会話の基本をやりなおすことになりました。

「イエスかノーかだなんて、小学生以下のやりとりじゃないか・・・」 

今にしてみればすぐに捨て置かなかった上司の方々には感謝ですが、当時の私は本当に悔しくて後輩にもバカにされ、惨めで情けなくて、どれだけ相手に良くしようとしてもダメで、ついには単調な返事しか許されず相手に良くすることすら出来ない……自分生きてる意味無い…と毎日が辛み悲しみでした。

うーん、改めて思い返しても、相当病んでる。相手に認められること、面白い話をすることはコミュニケーションの本質では無いのに。





■そして現在

 相手とのキャッチボール、まだまだストライクゾーンにはあまり入らない感じがありますが、同じ速度で投げ返す位は意識できるようになってきました。と思いたい。一番の勘違いの原因であるところの、「相手に短いやりとりの中で良く思われよう、面白いこと言おう」という脅迫概念みたいなものもかなり消えたので、とても気楽です。たまに暴投しますけど。

その辺が何故消えたかについてはまた別の話ですが、単純に言えば、相手に良く思われよう自分を良く見せようというのを辞め、自分の小さな世界を捨てて、自己確立を始めたからでしょうか。



■上司部下の話に戻りまして

 例の部下は上司に良く思われようとして、ありきたりな反応じゃダメだろうと、ある意味他人の評価を極端に恐れている状態。なんとか良いこと言わなきゃならないだろう、そのためにはもっと面白い意見ださなければ、となってる状態。だから、「AorB」がさっさと返ってこない。

なので、上司側にできることといえば、「AかBかで答えてね」の念押し。もうひたすらこの繰り返し。脱線したら会話途中で遮ってでも「AかBかでいいから」のダメ押し。いずれ気付く。はず。



■ちなみに

・コミュニケーション能力が絶望的に低いことを気付かせ、
・コミュニケーション能力を鍛える方法を教える

という話が出ていますが、この手のコミュ障は自分が一番、周囲よりも明らかにコミュニケーション能力が欠落していることを誰よりも一番理解しています。

その上で「お前コミュ力無いわ」と言われても「知ってる。だから?」となるだけで、気づかせること自体は意味無い。



■かえって考えすぎる案件

考えすぎてコミュニケーション能力が低い人へ

この話題に関連付けピックアップされていた内容。
この内容は非常になんというか、それは全部分かってます、という内容でありました。
テクは分かってる、理論も分かってる。でも、コミュ障の本質はそこじゃない。



■結局のところ

 コミュ障に対しては外部的にはひたすら同じことを繰り返し繰り返し何度も何度も「AorBで答えてね」と伝えるくらいしかできなく。少し改善されたら「あーそうそうその感じでいいよ」と褒める、位が上手なやり口な気がします。

あとは、そこまでレベル低い人間も世の中には一定数居て、目の前のそいつが特別ヤバイわけではない、というのを理解すると「まぁしょうがないか・・・」くらいには思えるかもしれませんです。


コミュ障側はまずテクニック磨くことに焦るより、じっくりじっくり基礎からやり直すことしか。
そして、思ってることを頭のなかで完結せずに順序立てて説明すること。
相手は全部分からないのだから、説明を省かない。
そうしてそこから改めて、何が必要で何が必要ないのかを勉強し直す。

そして相手の評価を恐れないこと。これは自己確立なので「嫌われる勇気」あたりを読んでおくと幸せになれるかも。


■おわりに

 コミュ障は大変面倒くさいですが、コミュニケーション能力は適切な環境で学んできた人とそうでない人との差はあって当然で、それを今日明日でいきなりなんとか出来るものでもなく。
それは言わば明日から突然プロ野球選手になれ、と言われて全員がなれるはずも無いことと同じ。
でも何歳からでもやり直しは可能。

なので、自分が出来ない側の人間だったとしても「ま、仕方ない。そういう環境じゃなかったんだし。いまからイチから始めよう」くらいの心持ちでやっていく。
そうすれば世間や同年代などと比較して苦しむこと無く、自分のペースでコミュ障と、コミュ障に怯える自分を改善していけるのではないかなーと感じました。

いやホント。


関連追加記事:頑張らないコミュ障改善