20140617
出典:いらすとや
「企業に縛られない生き方」推奨は沢山出回っているが、
「縛られない」だけでは生きていけないからこそ皆困ってる。
そういうもうちょっと踏み込んだ情報をオープンにして議論していくことも必要なのかも。



 最近本格的にラインスタンプの審査が本腰入ってきているようなので、ラインスタンプ販売を画策しているわけですが、ちょっと気になる兆候について。いや、当たり前のことっちゃ当たり前のことなので何を今更感あると思いますがよしなに。


 

■「ネームバリュー」や「顔」の持つ強さが如実に現れている

 私の以前販売したnote「これからブログで小遣いを稼ごうと考えている人へ」は知人友人に何件か購入いただいております。逆に外部の人の購入はほぼ無いようなもの。

これは私のネット上・リアルでの交友に対する評価がくだされている状態だなと思いました。つまり私のnoteを本格的に売るとなると、私のネット上・リアル上での信用度を磨かない事にはどんなに良いものを作っても売れない、と。



■キャラクター化する個人


 しかし良いものを作る能力も信用になるわけです。なので、私がnoteをしっかり売るにはとにかく信用を勝ち取り続けるしか無い。

で、話はキャラクター化に戻りまして。ラインスタンプを見ていると、ちょこちょこと有名漫画家さんや、ネットで発信力のある方々のスタンプを見かけます。中身の出来も流石だなぁと感じる次第。で、売れ行きも好調。

さてこれらに中身が伴っているから売れたのか、それとも彼らの元々の知名度があったから売れたのか。これをどっちかに括るとなると「そりゃーどっちもあったから」という話。

当人たちの知名度と、実力やネタの面白さがマッチしたから、売れている。

当たり前ですよね。



企業の情勢が不安定になってきた今、個人の活動というのは今後益々重要になってきます。これを現状私は「個人がキャラクター化するマーケット」という考え方で見ております。

一昔前ですと一流企業に入るか、一流の業を磨くために修行していくか。というのがある程度枠組みとして決められているように感じました。

しかし起業推進の現代、状況はちょっと変わってきます。起業は誰でも出来る時代になりました。それこそゲーム作るとかで言えば10代だろうがUnityなんかを使えば豊富な時間リソースを資源、クリエイター泣かせの素晴らしいゲームだって作れますし売ることも出来ます。

つまりこれまで以上にマーケットに大企業中小起業個人が入り乱れてくる時代となっているわけです。



■ラインスタンプ市場の現状

スタンプの例に戻ります。先週見た記事で、ラインスタンプ市場は1ヶ月で1.5億円規模という数字が出ておりました。100円のスタンプがわずか一ヶ月で1.5億円です。スタートダッシュを加味しても、年間で10億円規模の市場になる予想。

10位以内は500万円近い売上になっているようです。ソレに対して現在審査待ちのスタンプは1万5000件程とのこと。


■キャラクター格差時代へ

色々と話しが逸れましたが、今後こうした個人が活躍する場というのは更に増えていくものだと思います。だって起業ブームなんですから、必ずそれを盛り上げる舞台を用意する人間や企業は存在するわけです。

個人がチャレンジする舞台が増えるということは個人の知名度、キャラクター力、クリエイティブな発想力での勝負が今後更に盛んになっていくものと思います。

こうなると次に来るのは「表現できる人とできない人」「発信してきた人としてこなかった人」「有名な人とそうでない人」「面白い人とそうでない人」こうした個人それぞれのキャラクター認知度や実力の格差が顕著になっていくということであります。

新しい格差社会はとっくに始まっているなーと感じる次第でございます。



■名前の無い個人が今後戦うには…

・有名人に弟子入りする
・顔をところかまわずとにかく広げていく
・常に発信して地道にキャラクターを作り上げる

1つ目は大企業に入社するのとほぼ同義ですが、大企業では生きていけず、かつ1人で生きるのは困難だという人が歩む道な気がします。有名人の信用の威を借りる。これに関しては、将来的その有名人が株式会社を作る可能性があるのかもしれません。

2つ目は、プロデューサーとしての能力を磨く事。技術習得ではなく、顔の広さ、人脈ハブを持つことによって「あいつに話せば色んな所につながる」という信用を稼いでいく。こちらは自分自身が会社を立ち上げたり企画する上で優位になります。営業力のある人は今後この方面で時代を生きていけそう。

3つ目は、職人としての腕を磨く+世の中に発信力を持っていく。現状私が目指したいなーと思ってますが一番茨の道だなーと思ってます。ブログ活動で言えば、本を読んだりニュースに目を通したりしてアウトプットする能力の向上。毎日勉強ばかりですし息をつくヒマもあまり無い。

割と狂気との隣り合わせなのであまりオススメは出来ないです。ただ、ハマればきっと楽しいです。私は楽しんでますし、ここで得た苦労全てが生涯の財産になると考えております。

おすすめは出来ませんが。




■時代の節目をどう立ち回るか

 現状のラインスタンプマーケットで考えますと、以下のような流れが来るなとこれまでのサービスを通して感じます。

サービススタート
ネタ勝負の面白い人たちがメインで発信
サービスの好調っぷりが発信される(今ここ)
金目当てのリソース量勝負の人が現れる
マーケットはさらに拡大する
こんなのなら自分も出来る、と更にリソース勝負の採算度外視の人たちが流れこむ。
最初の面白い人たちは次の面白い場所を見つけて姿を消す。
マーケットが伸び悩む
スタンプの提供者達は絶え間ないリソース量勝負の中、採算も取れず苦しむ。更に「ウケるスタンプの作り方」みたいなのが出まわりまくって、面白みのかけらも無いものが量産されるようになる。
マーケットが縮小
市場の縮小から乗り換えられない、ラインスタンプを食い扶持にしようとした人たちが苦しいだけのステージに。一位の売上は依然として最初期のスタンプたちでしたとさ。



こんなかんじでだいたい市場は推移するであろうと予想します。これはpixivを見ててもニコ動を見ててもその他多くのサービスを見ててみ大体こんな感じ。スタンプ製作者にとっての商機は正直今くらいしか無いと思ってます。

で、このサイクルというのは業界として見てみたり、街全体で見てみたり、国家単位でみてみたりしても、だいたいこうなわけです。これを知ってると「世の中で全然何が起こってるのか分からない」って状況は避けられると思います。



■まとめ

 ラインスタンプ一つから話を広げすぎました。まとめますと「今後個人が戦えるフィールドは沢山出てくるし、むしろ個人として戦わないといけない状況にとっくになっている。だから、キャラクターをとにかく磨いておかないと不利。だから、自分ってキャラクターへの投資が重要な時代を迎えている。あと、そういう動きは大体鉄則があるから、上手く感知していきましょ」って話でした。

いやーこれだけ正解が見えない世の中ってすごいですよね。一昔前は考えられなかったんじゃないでしょうか。だからこそ怯まず、乗りこなせるようになっていきたいものですね。


いやほんと。




こんな時代だからこそ誕生したニクい本。海外の事例ではありますが意欲を貰える一冊でした。当ブログでも以前紹介しておりますので参考記事も併せてどうぞ。

参考リンク:「趣味は仕事にしないほうが良い」は本当か?