20140410
出典:いらすとや

 苦節27年位。悩みに悩んで色々見聞して、なんとなく行き着いた、親と仲良くする方法。ただし、もちろんすべての親子の関係に当てはまるとは思わない、ので「ふーんこんなパターンもあるんだ」というくらいに考えておくのが良いかと思います。
尚、現状上手くいっている人には特に縁のない話とは思います。今回は、親子関係のわだかまりを抱えており、なんとかしたいと思っている人向けのお話です。



■何故、親との関係を改善させた方が良いのか?

 実際、親子関係が良好とは言えないながらも成功している人々は多く存在します。それは、彼らが家族というものを切り捨てる(切り捨てざるを得ない)状況になり、背水の陣になることで人間の潜在的能力を限界まで引き出している、ということも考えられます。

しかし、何も望んで誰も彼もが家族との仲違いなんてしないほうが良いに決まってるわけです。出来ることなら円満にしたい。

家族との関係が良好になると、自尊心が生まれたり、心の根っこの部分での余裕が生まれます。この自信が、貴方の人生に大きな追い風を巻き起こします。親族との縁のこじれというのは、人生に大きな影響を与える、だからこそ、良く出来るにこしたことはないわけです。

依存しろってことではなく、無自覚に退路を捨てていないか、無下にしてしまっていないか、もしかしたら改善可能なんじゃないか、そういった思いの元に、おすすめしております。


■"家族"という役割のねじれ

 父母・祖父母・兄姉・妹弟・一人っ子、各々が演じるべきパーソナルキャラクターを家族というのは、テレビや普段の人付き合いを通して形成していくわけですね。
 
つまり、母は母として女として君臨する環境、父は父として一人前の男として君臨できる環境、子は子として未熟で何でも学ぶ環境として、各々が世の中の"普通"と呼ばれる部分を達成することで、その家庭は円満になるわけです。

ねじれが起こるのは、誰かがキャラクターをブレさせるから、"普通"から逸脱したことをするからです。例えば祖母が「おばあちゃん」の役割を放棄し「女として」奥さんを見ると、邪魔者になるわけですね。故に嫁姑問題が発生する。あれは女と女の対立です。キャラクターを演じるというのを忘れてしまっているわけです。

で、子供が直接影響を受けるものは父母の存在です。例えば父母が日常茶飯時に、子どもじみた理由で喧嘩ばかりしていれば、子は子のキャラクターを演じられなくなってしまうわけです。一刻も早くおとなになって、二人の中を取り持とうとする。愛着障害で言うところの英雄思考です。良い子になったり、わざと悪いことをして興味を引いたり。

こうして、徐々に子供のパーソナリティが歪んでいくわけです。そしてコレが後々、家庭内での不和を巻き起こす。


■反抗期のロジック

 反抗期は、どんなタイミングであろうと必ず起こります。反抗期というのは、子供にとって精神的に一段階成長するタイミングです。つまり、子供が演じるべきパーソナリティが変化するわけです。ところが、この変化のタイミング父母がついていけないことにより、摩擦が生じます。これも、先述の役割のねじれですね。

 子供の成長、そして親自身も精神的に成長していくわけです。父は徐々に祖父へ、母も祖母へ、しかし誰もが正しく成長するわけではなく、停滞する人だって沢山存在する。だけども、世の中の"歳相応の普通"というのは子供だろうと誰だろうとどんどん取り入れていくわけです。

それで、思わずこの言葉が浮かぶ「お前そんな年にもなってまだそんなことやっているのか」と。「母さんはいつまでたっても私の事わかってくれない」と。
 
こうなると後はトントン拍子に不仲というのは加速してしまうわけです。


■家族間のわだかまり解消は歩み寄りと成長

1.歩み寄るパターン
子供側からすると、現状の親が「私」という自分の子をどれくらいの精神年齢で見ているかをそれとなく察知してやるわけです。で、彼らの望むパーソナリティを演じてやる事で、わだかまりというのは解消できるはずです。大事なのはあくまで「演じてる」ということ。

で、親が逆に今度は不安になってくるわけです、こんな子で大丈夫なのか、と。そうしたらその演技を徐々に大人のソレに、元の自分に戻していってやれば、彼らは自然と貴方の成長を受け入れる事ができる。現実と空想の乖離によって父母が貴方というパーソナリティに混乱している状況を、整地してやるという考え方です。


2.対話するパターン
親が引きずる貴方に望んでいるパーソナリティを引き剥がすため、対話する。私はこう考えている、父さん母さんはどう私を見ているのか。という対話を。肝心なのは、分かり合う必要は無いということ。そうではなく、父母がイメージしている勝手な"貴方"の像を現実に引っ張ってきてやる。


3.親が子供の場合
親が親になりきれていないというパターンもありまして、私が接してきた中では祖父母の存在が、いつまでも父母を子どもとして押さえつけるあまり、更に下の子供が父母に居場所を侵害されているというもの。

ちなみにこの状態だと、子は祖父母に対して父母の立ち位置を感じ、実際の父母には兄弟に近い立ち位置を感じるものと思います。この場合父母は中間管理職的立場として祖父母から子からのプレッシャーに押さえつけられている可能性がありますので、父母の仲間になってしまうことが簡潔であると思います。

この場合、父母に親としての自覚を求める程に、彼らを追い詰めて反発を招き、仲違いを起こすきっかけになるものと感じます。特にこの関係で一番ストレスを抱えるのはお母さんですね。



というわけで貴方のパターンに当てはまるかはわかりませんが、いずれにせよ子の成長というのは大変早く、それ故に齟齬が発生しているわけです。でも、別に貴方が悪いって話じゃなく、貴方の成長が早すぎるから、足並みを合わせてやりましょ、ってことです。それで、本当に合わせていたら疲弊して仕方ないので、演じる。

一人暮らしを認めないお父さんとかも、結局貴方のイメージと現実がお父さんの中で乖離しているからわだかまりとして起こってしまうわけです。




■もっと単純な、不仲の解消方法

 ここまで御託を並べてきて何ですが、手っ取り早い方法があります。それは、その家から去る事。経済的独立を果たす事。そして、父母だなんだの記号を捨てる事。他人になることです。言うなればパーソナリティを捨てる、ということです。

つまり「子の貴方とはどうしても折り合いがつかなかった父母」から「他人よりも近く、肉親としては遠い」関係になる。家庭という枠組みから外れる事で、貴方はもう「父さんなんだからしっかりして」「母さんなんだからちゃんとして」なんて事をいつまでも求めなくても良くなるし、苦しむこともなくなる。父母側にとってもそれは等しく。

つまり、どうあったって不仲にならざるを得ない環境を、変える、ということです。精神論でうだうだやっても解決しないのは、単に環境のせいということだって考えられますから。


■家庭円満というのはなかなか難しいもの…

 どうしたって"複数の人間"が、"日本"で、"家族"という、役割を与えられて生活していれば各々に「普通の」親らしさ子らしさのようなものを求めてしまいます。しかし男の子はいずれ父として男として育ちますし、女の子は母として女として育ちます。パーソナリティが等しく正常に変化しなければどこかに必ず歪は発生します。
別に貴方の家庭が特別なんじゃなく、皆どこかに悩みを抱えて生きているわけです。それを円満な家庭というのは奇跡的に全員がしっかり演じていたり、あるいは誰かが無理して演じている、というだけです。

何か上手く行っていないなと感じるのは、きっと誰かのキャラクターに不備が生じているからです。それに貴方が気づいた時、どうするか。私は無理だったので家を出て、親という存在に求めていたものを捨てることにより、長年の不仲を改善することが出来ました。

貴方にも貴方にとっての正解を見つけていただければと思います。


■まとめ

 親子との関係というのは本当に難しいものです…ですが、彼らが何を演じたがっているのか、何がおかしいのか、というものが見えてくると、貴方自身が「折り合いがつかないな」と思っていた部分に隠れた家族全体の役割に対する欠陥が見えてくるかもしれません。そして、その改善が貴方と親との関係を改善するものにつながると思います。

目の前の親だけをみるのではなく、家庭全体から貴方の環境を見なおせば、どこかにきっと歪の正体があるはずです。

 ちなみに親と仲良くすること=絶対正しいこと というわけではないです。この概念にあまりとりつかれないで下さい。どうしたって折り合いがつかないことはあるのです。突き詰めれば他人なのですから。

貴方のちょっとした気付きになればと思います。

いやほんと。


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