BOOTHがクリエイター産業をぶっ壊す コンテンツ販売者の大転換期

pixivが提供する新サービスのアカウント受付がこのたび開始しました。
正式リリースは12月19日からだそうです。

booth

BOOTH

一言で言えば「誰でもサブカル商品の店主になれる」でしょうか。


オタク関係とか美術関係とか個人作成グッズとかゲーム販売とか
そういったもののこれまでの販売形態の均衡が
大幅に崩れ始めるように感じました。

新しいこと、イノベーションというのは
一度世の中に蔓延しているあらゆる価値観を破壊した後に
新たに構築されていくものであります。
今回のこのサービスはクリエイターとして
パッケージングされたものを売る人達にとって
まさにイノベーションであると思います。

若くても団体に所属してなくても、流通もコネも無くても
誰もが商売できるようになる!

ということで具体的に何が凄いのかを。

■初期費用・月額利用料・販売手数料ゼロ!

今回のサイトは無料化したYahooショッピング(http://business.ec.yahoo.co.jp/shopping/)や
誰でも簡単に無料でウェブ販売サイトが作れるBASE(https://thebase.in/)に続く
新しい革命のサイトになるように思います。

pixivと連携していることで、主に絵描きさん達に的を絞った
ECサイトサービスになるわけです。

■中間マージン3.6%による価格下落

既存の業者は大体4割程度、製品に対してマージンをとっていました。
これにより作り手側の手取りを確保するために
ある程度生活のためにモノ作りをしていた人達は
価格を上げざるを得なかったわけです。

700円の商品を売ったとして1品につき280円をこれまでは徴収され、
手元には420円しか残らなかったわけです。
その時点で住民税も発生しますし、20万を超過すれば所得税も発生しますし。
なので作り手は高く売らざるを得ないのにバックも得られなかった。

それがマージン3.6%になると
700円のうち25円がpixiv側に行き残り675円は作り手へバックされることに。
100個売れればその差額は25,500円になります。
また、以前と変わらない手取りが欲しい場合であれば
より低価格に設定して商機を狙うことも出来る。
で、多分これまでの相場よりも市場全体の価格帯が緩やかに3割は下がると思います。
そうなれば買い手はより買いやすく、売り手もより売りやすくなるわけです。

pixivに関係するものはやっぱりイラストとかグッズ関係とかになるのかな?
その界隈、娯楽産業はやはり若い人が中心に消費を進めているのに
どれも値段がまだまだ高い印象があるので
低価格化の波により産業全体の経済流動が開始するように思います。


■販売店の価値が変わる

なんと在庫もpixiv側で管理するというのですから
そうなってくると店舗側がいよいよ力を失ってしまいます。

今後は有象無象に製品が現れる時代になるでしょうから
それに対するキュレーター(ものを選別して紹介する人)になる
必要が出てくるように思います。
○○っていう作家の作品だけを集めたお店だとか
中世ファンタジー系だけを取り揃えているだとか
その地域密着の作り手の作品だけを、とか
ネット通販できない人のための寄りぬき品を用意するとか
色々思いつきますね。
あとは、体験できるスペースを用意するなど?
ただ上がってきたものを置いて、マージンを受け取るお店の価値観は
崩壊に向かうように思います。



■1億総クリエイター時代

各社のECサイトサービスが進展することで
皆が何かしらの作り手となり、誰もが事業主になれる時代になりました。
これまでの企業に従属しなければ生きていけなかった時代から
誰もが自分の食い扶持を自分の手で生み出せるようになった。
まさに時代の大転換期です。

いまや電化製品も基盤を外注して3Dプリンタで金型を作って~~と
一人で作れるようになってしまいました。

なので、知識と知恵と腕がコレまで以上に大事な世の中に移行します。
就職活動に怯えることも無い。
他人のコミュニティに同化できないことを恐れる必要も無い。
より、生きる知恵と知識と腕が求められる時代に。
維新ですよこれは。


■キャラクター化が一層必要な時代

例えばフォロワー100万人の人と100人の人が
同じ製品を売ったとして、広まる確立は雲泥の差がありますし
毎日更新している人と、半年に一度しか更新しない人も注目度は違いますし
リアルで人付き合いがいっぱいある人と無い人でも差が出ますし
当然良い商品とそうでない商品を作る人の差も出ますし

誰もが売り手としてのスタートラインに立てたということは
同時に、より一人一人がオリジナリティを持った営業力を
身につけていく必要性が出てくることを意味します。

残念ながら自分を発信するコンテンツを現段階で持っていない人は
やはりその時点で他の人達から差をつけられることになります。

ですが、現時点から始めればいいだけです。
0よりも1を始めた人の苦労がより形に現れる時代になったのです。

だから、未来の可能性に向かって今からでも走り出しましょう。
もう加速的に変革の時代は到来しています。


いやホント。