書評は有名ブロガーさんが書いてると思うので
クズだった私が受けた衝撃や感想、堀江貴文とは、などを掘り下げてみました。



ゼロを読み終えた日の夜

私が今まで読んできた多くの本は何だったんだろうか
と戦慄し脱力したのが読了後最初の感想。
もう私のブログ読者にコレを薦めてしまえば、ブログを書く意味が無くなるなと(笑)
また多くの自己啓発の類の本が
カルピスを水で薄く延ばしたものにしか見えなくなってしまった。
本書というカルピスの原液を前に有象無象の啓発本の価値はゼロになってしまう。
それくらいに、小手先ではない確かな熱と衝撃を感じました。

本書はホリエモンが語る人間・堀江貴文の人生をハイライトした作品。
世間から断絶された収容所での心の叫びからはじまり
天高い存在のように思えた彼の少年時代の鬱屈とした境遇や
学生時代周囲の環境に甘んじ、堕落していった様
そして起業・収監されるまでの出来事
人として当たり前に持つ死生観に苦悩している様や
メディアがレッテル付けした「金の亡者」というイメージとは間逆の愚直なまでの誠実さ
そして、働くとは何なのか。

彼の今日までの軌跡が色濃く記されている。

そのどれもは、私達が少し勇気を持ち、少し自分の頭で考え
少し行動していけば、出来る事なのではないだろうか
と思えるようなことばかりだった。
私達多くの人間と彼の違いは

行動しているか否か

それだけである、とも感じられました。




「金の亡者」という堀江貴文像

「お金で買えないものは無い」の台詞を
メディアが勝手に解釈して生み出したものであるというのはどの程度の方がご存知でしょう。
まずこの前提で間違えると全てを否定的に見ることになります。
私は当時「何かおかしい」と思いながらも魚の骨がのどにつかえたまま
実刑判決までの流れを傍観的に見ていましたが
ある日西村ひろゆきさんとの対談を見ていく中で
メディアが演出する堀江さんとの違いに戸惑いました。

そして講演や対談の動画などを見て彼が金ではなく
常にビジョンだけを正確に見据え、前を向いていることが見えてきた時
堀江貴文という像は
「多くの日本人がかつてなりたくて、なれなかった理想像」
と思うようになりました。
自分の信念を貫いて、達成して、金のためじゃなく夢に向かうために突き進む
誰もがなりたくて、諦めてきた夢を実現している。
そして「どうやったら彼のようになれるのか」ではなく
「アイツはきっと何か特別なことをしてきたんだ」
「自分が報われていないのになんでアイツばっかりが」
という情けない根性の現れ。

それが歪んだ堀江貴文像が生まれた原因であると思いました。

そして私もまた近年までは、成功者を妬んで
自分が何者でもないことを言い訳に
何も行動してこなかったと改めて強く反省しました。




自分にウソをつかない

彼の実刑はライブドア事件での虚偽の証言を受け入れることで
ずいぶん軽くなるものだったらしいですが
彼を信じてきた人間や彼自身の人生を裏切るかを計りにかけたとき
例え長い実刑になろうとも決して彼は自分にウソをつかなかった。
その結果、堀江さんは99%の資産を失いながらも信用という得がたい財産を手にしました。
前エントリで書いた、お金と信用の関係。
金や保身を選ばなかった。 それがこの堀江貴文という人です。
これまでの私は保身を理由に出来なかった。
でも、これからの人生はやってみようと思いました。




心がオヤジになる

会社の人間と話していて感じた違和感の正体に改めて気付かされました。
本書の中で価値観を守り続けることの無意味さを説いています。
世の中は諸行無常である。水の流れに逆らうことにエネルギーを費やすよりも
水の流れに身を任せることが必要であると。
これについてはダーウィンもまた
最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるでもない。
唯一生き残るのは、変化できる者である
と説いている。
水の流れに逆らおうと価値観を固定化させる行為は
堀江さん的に言えば心がオヤジになる、と。

若いから、年寄りだから、お金がないから、こんな性格だから
全ては自分を一定の価値観に縛り付けているだけ。




やらない理由を積み上げる

本書で強調されている部分の一つ。
やれる理由よりも、無意味な価値観を積み上げることでやらない理由で自分を覆い隠す。
これまで私の周りの環境は常に
「○○歳だから仕方ないよね」とか
「○○してないから出来るわけない」とか
そうしたものが溢れていて、もうそんな人生はウンザリだし
そんな人達と関わり続けるのもウンザリだった。
でも、そこからすぐに脱出しない私は
脱出できない理由をまた積み上げているだけでした。

だから、私は全てをやりたいことのための理由にするようにした
そうしたら視界がスーっと広がりました。
もっと早くに気付けばよかったと思いました。
そしてその気付きの背中を押してもらえたような感じがして
少し気が楽になりました。




働くとは

宝くじ1等が当たったら大抵の人は
仕事を引退して悠々自適に過ごしたいと言う、それが理解できない。と。
どんなところからでも仕事は生み出せる
そして、何のために仕事をしているのか。
という部分が言及されている。
そしてこれこそが長く日本が怠惰にサボってきた
「自分の頭で考えてモノを生み出す力」の部分であると強く感じた。
この部分は本書の確信にもあたる部分なので
ここだけでも読んで欲しいと思いました。




ゼロに掛け算をしてきたこれまでの私の人生

多くの人達が、ホリエモンに今の現状を良くするためにどうしたらいいかとたずねるが
それは何も無い自分を劇的に変化させるための近道を教えてくれ
つまりゼロに掛け算をしているということになる。
だがゼロに何を掛けたところでゼロにしかならない。 と書かれている。

私自身、自分の境遇や性格などあらゆるコンプレックスを覆い隠したくて
その問題から逃げたり、真正面から向き合わないで
近道探しばかりしてきたように思います。
その私の人生が根っこからズバっと否定された。
私のブログに悩みを抱えて訪れる人も似たような境遇を抱えていると思います。




ゼロにイチを足し始めた近年

そして、誰もが最初はゼロである、と。
だから、何も無いゼロの自分にまずイチを足す。
本書一番のテーマ。

出来上がった会社に篭り内ゲバに身を任せていた過去は、
ゼロの自分に何の変化ももたらしませんでした。
そして自らが発信者になった近年
会社の名も何も使わず、一人ゼロから道を切り開き
少しだけ、読者が増え、自分自身がゼロからイチを足してきたかもしれないと
思えるようになってきました。
私にとってゼロにイチを足すこの行為が今後どんな芽を開くかは分かりませんが
それでも今確かに自分の人生を前に進んでいるように思います。




ちなみに信者ではありません。

敬愛する人物は他にも沢山おります。
その中でも今回は堀江さんのゼロを読んだので堀江さんに言及しているだけです。
ただ、堀江貴文という人は多くの人がかなり歪んだ解釈をしていると思っているため
名前を出すにはそれなりの分量を裂かなければ
ならないと思った次第です。




全てのクズで悩む人に捧げるただ一冊の本

クズだ死にたいと落ち込み続け、世の中の何もかもを恨んで20数年過ごしていた
一昔前の自分に読ませたい、ただ1冊だと思いました。

100冊の本を読み漁るより、この一冊をオススメしたいです。

そして真面目系クズだなんだで鬱々と無為な時間を過ごしているなら
本書一冊をまず読むことをオススメしたいと思いました。
現時点のどんな本よりもこれから迎える激動の時代を生きるためのヒントが
また、人間として生を受け生きるためのヒントが
要所要所に書かれた名著だと思います。
何年経っても色あせない本になると確信しています。







そして私も、近道探しはやめて、ゼロにイチを足していこうと思います。

受け取るだけの人生はもう辞めよう。

自分の世界を自分で切り開こう。